皮膚美容科学セミナー参加体験レポート 〜費用、開催スケジュール、問い合わせ方法なども

東京美容科学研究所ではただ化粧品を作るだけでなく、健やかな肌と身体の正しい知識の普及のために美容と健康に関わる方々を中心に、講座を行なっております。

今回は東京美容科学研究所の製品や講座が気になる方、正しい肌と身体のケアを科学的に学びたい方に読んでいただきたい講座体験レポートです。

美容科学講座とは

初代代表の小澤王晃が始めた、80年以上も続いている講座。

1950年代に合成界面活性剤が化粧品に導入されたころから、シミや肌荒れなどで悩む声が当たり前のように上がるようになりました。その合成界面活性剤の問題にいち早く気付き、美容に関わる理美容師のための勉強会として開催したのが始まりです。

現在でも正しい知識で、自分で判断できるようにと、全国各地で定期的に行なっております。

どんな内容?

1シリーズ内4つのテーマで美容と健康に関わることを“科学的“に勉強します。

そのため各回教壇に立つ講師は、その道のプロフェッショナル。そして今なお、研究の最前線にいる講師陣から、最新の研究内容を学ぶ機会でもあります。

「科学的に」というと、なんだか難しく聞こえてしまいますが、模型やスライドでわかりやすく説明したり、実験・体験があり、飽きることなくあっという間の約2時間です!

〜講座内容&テーマ〜

  • 皮膚美容科学
  • 食品栄養学
  • 油脂・化粧品学
  • 毛髪美容科学

この講座が終わる頃には、自分で考え、自分に合ったケアができるようになります。

何度も繰り返し受講されるリピーターさんもよくいらっしゃるそうで、毎回新しい情報を得たり、大事な知識を復習するためのいい場になっているようです。

費用について

開催会場などにより異なるため、その都度詳細情報をご確認いただく必要がありますが、1シリーズ全4〜5回の講習で、教科書や教材費込みの6,000~10,000円(税込)。

開催時間&開催スケジュール

一回の講習時間は約2時間(90分〜2時間半)で、内容も実験などを含み楽しく飽きる暇もなくあっという間に過ぎます。

現地参加が難しい場合は開催地によりZoomによる参加も可能なので、気になる方は下のお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

皮膚美容科学の回を受けてみた!

今回ご紹介する皮膚美容科学(前半)では、東京美容科学研究所の小澤所長が直接講義をします。

講座はとてもユニークで、スライド説明だけでなく、模型を使った説明や製品を使った実験を行います。

皮膚は臓器だ!

 肌と聞くと、「シミやシワのないキレイな肌」「ハリ」「ツヤ」など、”人にみられる・見せる”ことを考えてしまいがち。

私自身、見た目の美しさで一喜一憂することも多々ありました。

しかし、東京美容科学研究所では肌は”見せるためのもの”と考えず、体を守るための体の一部であり、第一線でウイルスや菌、刺激などと戦う臓器として捉えています。

なんと皮膚は体重の8%であり、他の臓器と比べると結構な量だそう!皮膚がもつ役割の重要性を感じます。

皮膚は外からあらゆるものが体内に入らないように、ブロックすることが役目で、そのため作られた肌の細胞は外側に行けば行くほど、水分が抜けていきます。そして最後には死んで固くなり、一番外側で壁として体を守ったあとは、垢となって剥がれていく。

知らないところで常に体を守ってくれている、上手くできた体の仕組みに、心のなかで「すごい!」の一言です!

しかし、なんらかの理由でそのブロック機能が壊れた状態が「乾燥肌」「敏感肌」で、あらゆる刺激を受け入れてしまいます。このままでは健康的な肌は維持できません。

では、肌を健康に(かつ美しく)保つにはどうすればいいのでしょうか?

水と油のカンケイ

健康的な肌づくりには、肌のつくりをまず掘り下げていきます!

この世はざっくり分けると、水と炭素で分けることができます。

水溶性:水、塩、ビタミンC       →水に溶ける

脂溶性:油、炭素、ビタミンA    →油に溶ける

もちろん水と油は混ざりません。そのため、肌への大体の刺激はこの「水」と「油」で防げるそうです。

表面の皮脂の油で水溶性の物質を弾きます。そして、カチカチになった角層にある角質細胞、その内にある細胞間脂質と水と油の層(セラミド)で水性、油性物質を弾きます。

このように健康的な肌であれば、肌が持つバリア機能で大半の刺激を弾くことが可能なのです。しかし水と油を溶かすものに気をつけなければならない、と小澤所長は注意を促します。

それは界面活性剤です。しかし、それらには違いがあることも知らなければなりません。

すなわち同じ界面活性剤でも「石けん」と「洗剤」の違いをしっかりと知る必要があると。

石けんと洗剤の違い

ここでは面白い実験を通して、「石けん」と「洗剤」の違いを学びます!

まず試験管2本に水と油を入れます。もちろん水と油は分かれた状態です。

そこに石鹸、洗剤をそれぞれ入れて振ると、両方の試験管は白く濁り、この状態を「乳化」といいます。水と油が「界面活性剤」によって、混ざりあった状態です。

界面活性剤には水に馴染みやすい部分(親水基)と、油に馴染みやすい部分(親油基)があり、それぞれが水と油にくっついている状態が「乳化」です。

そこに、お酢やにがり(酸とミネラル)を加えると、なんと!

石けんを入れた方は水と油に戻りますが、洗剤は乳化したまま。

これが何を意味するかというと…

<洗剤の場合>

洗剤(メイク落とし等)で洗った場合、界面活性剤は肌の油に付きます。

そこに水道水のミネラルや皮脂のような酸と出会っても水ー界面活性剤ー油の吸着力が強いため、分離しません。そのため洗い流す際には、肌にある皮脂を根こそぎ洗い流してしまいます。

油と水がくっついている力が強い磁石のように離れない状態です。

<石けんの場合>

石けんで洗った場合も、界面活性剤は肌の油に付きます。

そこに水道水のミネラルや皮脂のような酸と出会ったら、水―界面活性剤―油の吸着力が弱く、水と油が分離するため、必要な分の皮脂は残り、洗いすぎになりません。

油と水がくっついている力が弱い磁石のように離れやすい状態です。

「でも、皮脂に界面活性剤の一部が残ってるのでは…」

そう思ったのは私だけじゃないはず!ご安心ください!

残った石けんは、肌に住む常在菌が食べて、さらに酸を作って中和、分解してくれるのだそうです。

人の体を始め、自然界とは上手くできてますね!

もちろん肌に残るものですから、石けんで使ってる油にも注意すべきというポイントも教えていただきました。

この様に強い界面活性剤を用いた洗剤を使い続けると、常にバリアの無いむき出しの肌の状態になってしまう危険性を、実験や模型を用いて、わかりやすく学びます。

終わりに

講座では難しい言葉は極力使用せず、模型を使ったわかりやすい内容もあり、美容業界に長く携わってきたご高齢の方も参加しています。また質問もしやすい雰囲気で、その都度、疑問を解消していく、アットホームな講座で、終始腹落ちの連続でした!

「肌の役割とは」

「肌の仕組みとは」

「どうして界面活性剤に気をつけなくてはいけないのか」

言われてみれば、当たり前な話ばかりで、いかに広告の謳い文句で正しい情報が見えづらくなっているかということに気付く講座でもありました。

残念ながら、今の法律や業界の常識では肌を守るには不十分。正しい化粧品選びには、正しい知識が必要です。

だけど、知識は一生もの。

理美容関係者だけでなく、肌の状態に悩む方にも受けていただきたい、そんな講座です。

お問い合わせ:

セミナーに関するご質問やお問い合わせはお電話03-3949-4040)もしくはこちらのお問い合わせフォームからお願いいたします。

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