アトピーにも 効果的といわれる「タンニン酸」とは?美容効果などの基礎知識

タンニン酸はお茶やワインなどの渋み成分でポリフェノールの一種。馴染みのない言葉かもしれませんが、実は大人のアトピーや肌トラブルの特効成分として注目を浴びています。

今回は肌のトラブルシューター、タンニン酸についてご紹介します。

※タンニン酸は広義でタンニンと同義で使われていますが、本記事では両方を包括してタンニン酸という表記で統一しています。[1]

タンニン酸とは?

ポリフェノールの一種で、茶葉やワイン、渋柿を口に含むと感じる渋みの正体。この渋みや苦味は、植物が外敵から身を守る役割のほか、私達の生活の中でも広く使われています。[1]

使用例

収れん味として賞味するだけでなく、醸造や色付け、香り付けにも貢献しています。ワインやウイスキー、日本酒の樽に使われるオークやミズナラ材から溶け出す成分は、お酒に深みと個性を与えています。

食品以外では、革製品の「なめし」や、木や竹、紙や布の補強、防腐、防水剤にも使われています。ちなみにタンニンという言葉は、「(獣皮を)なめす」の意味を持つ英語のtanに由来しています。[2]

健康・美容への効果

健康・美容の分野では以下のような効果が認められています。

  • 収れん効果(肌や腸の引き締め)による下痢の改善。 ※ただし、取り過ぎると腸粘膜が刺激され便秘になることもあるので注意。
  • 抗酸化:コレストロールの酸化を防ぎ、動脈硬化などの生活習慣病の予防。
  • 美白効果:メラニンを生成する細胞の増殖を抑制。[1]

ゼノアではタンニン酸(五倍子タンニン)の持つ、収れん性を利用したローションA-30を発売中です。タンニン酸がたんぱく質でできている肌の隙間を埋めるよう吸着するので、皮膚の引き締めに役立ち、表面を滑らかにします。[3]

さらに様々な研究から抗炎症作用や抗ウイルス作用があることも知られています。2021年には台湾の研究チームが、タンニン酸に新型コロナウイルスの感染予防と、ウイルスの成長を抑制する力があることを証明しました。[4]

肌トラブルも撃退! アトピー&乾癬にも効くタンニン酸

多様な効果が認められているタンニン酸ですが、いわゆる大人のアトピー性皮膚炎や乾癬(かんせん)にも効くことが研究によって明らかになってきています。

ここではまず、 アトピー性皮膚炎(以下アトピー)と乾癬について簡単にご説明します。

アトピーとは?

一般的に免疫機能が異常な状態として現れるアレルギー反応のことです。痛みや痒みを発生させるのは、体内に侵入した異物から体を守ろうと増加する白血球です。

アトピーやアレルギー反応に関わる白血球には主に以下の2種があります。

  • 好酸球:アレルギーを併発する人に増える傾向のある白血球で、従来型のアトピー性皮膚炎の原因。子供の頃発症し、食べ物が原因となる場合が多いのも特徴。成長に連れ皮膚のバリア機能が発達していくと、食べ物への反応が減り改善していく。ステロイド薬が効果的。
  • 好中球:病原体と戦う攻撃的な白血球で、近年の研究で大人のアトピーの原因と判明。「バリア機能が弱い乾燥肌に、異物などの負荷がかかった場合」という発生原理に子供・大人の区別はないが、大人のアトピーはハウスダストなどのアレルゲンや汗や乾燥、洗剤や化粧品などによる刺激、さらに過労やストレスといった環境的要因が多いと考えられている。こちらにはステロイドがあまり効かない。[5]

乾癬とは?

乾癬も皮膚の炎症を伴い、頭皮やひじ、ひざなどに現れます。皮膚から少し盛り上がる形で赤い発疹が出、その上に銀白色のフケのようなものが付き剥がれ落ちますが、人にうつることはありません。

体質のほか、糖尿病などの特定の病気、精神的なストレス、薬剤などに起因して発症することが知られていますが、治療に加え、生活習慣の改善でも快方に向かうとされています。[7]

大人のアトピーに効くタンニン酸

強い痒みが伴う辛いアトピーと乾癬ですが、タンニン酸が救世主になりそうなことが埼玉医科大学の実験からわかっています。

実験では、検体の体内でタンニン酸が好中球による炎症を抑制し、改善させました。つまり大人のアトピーや歯周炎、乾癬など、好中球性炎症が主体の病態にタンニン酸が効くと実証されたのです。

昔から、柿の葉のお茶の出がらしを入浴剤のようにお風呂に入れたり、布で包んで皮膚に当てて痒みの軽減に役立ってきたタンニン酸。今後はスキンケア商品にも、タンニン酸の力を有効活用するものが増えてくるかもしれません。

アトピー&乾癬、日常生活で心がけたいこと

タンニン酸を味方に付けるだけでなく、日常生活の心掛けが、アトピーや乾癬の予防、悪化防止にもつながります。

【アトピー】

  • 皮膚の清潔を保ち、汗などの汚れはそのままにしない
  • 下着の素材は柔らかいものなど、患部を刺激したり、痒みを感じない素材にする
  • 皮脂(皮膚バリア)を健全に保つため、洗いすぎない
  • 保湿をしっかり行い、乾燥を防ぐ
  • 部屋を清潔に保ち、掃除をこまめに行う
  • 睡眠をしっかりとる
  • 栄養バランスの良い食事を摂る
  • 積極的に気分転換やリラクゼーションを取り入れる[8]

【乾癬】

  • バランスの良い食事。肉類より魚類を多く取り入れる
  • 刺激の強い食品は避ける
  • お酒はほどほどに
  • ストレスをためず、規則正しい生活を
  • タバコはやめる
  • 痒くても掻かない
  • 長風呂や熱めのお湯は避け、ゴシゴシ洗わない
  • やさしく髪を洗い、ヘアブラシでフケを落とさない
  • 肌の乾燥を防ぎ、肌に刺激のある服装は避ける
  • 日光を浴びる[9]

まとめ

肌トラブルの救世主・タンニン酸の特徴をおさらいすると、

  • お茶やワインに含まれる渋み成分でポリフェノールの一種
  • 収れん(引き締める)効果や抗酸化、美白効果、抗炎症作用、抗ウイルス作用がある
  • 大人のアトピーや乾癬などの治療にも効果的

のようになります。

ただ、美肌作りにはストレスを溜めない生活も大切。くつろぎタイムにタンニン酸豊富なお茶やワインを取り入れれば、より一層効果的かもしれません。

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参考資料

[1] わかさの秘密 トップ タンニン・タンニン酸
[2] 川村通称株式会社 私たちの身近にあるタンニン
[3] GENOA STAFF BLOG 柿タンニンが肌を引き締める!?`柿の葉茶の美容の効能
[4] 広島大学プレスリリース 渋柿の強力な抗ウイルス作用を証明

[5] どう違う?大人のアトピー・子供のアトピー
 くすりと健康の情報局by第一三共ヘルスケア アトピー性皮膚炎の原因
[6] –
[7] maruho 皮膚科疾患情報 乾癬.com 乾癬ってこんな病気 乾癬(かんせん)って、どんな病気?
maruho 皮膚科疾患情報 乾癬.com 乾癬ってこんな病気 乾癬の種類と症状 
[8] ピカラダ ライフスタイル 増加中!大人のアトピー性皮膚炎。その原因、対策は?
[9] maruho 皮膚科疾患情報 乾癬.com 乾癬ってこんな病気 乾癬との付き合い方

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