メンズ肌ケア基礎知識〜やり方、肌質チェック、日焼け止め、など男性美容よくある質問Q&A

テレビCMを始め、男性雑誌の広告欄でも目にするようになったメンズコスメ。
コスメといえば、かつては女性にターゲットにしたものが主流でした。

しかし、昨今は韓国アイドルの活躍、ダイバーシティへの流れ、SNSの普及、またオンラインによる面談など自分の顔を見る機会が増えたこともあり、美容に興味をもつ男性が若い世代を中心に増えつつあります。

また、男性専門美容クリニックのゴリラクリニックの調査によると、調査した10代から50代の全体の52.2%の男性が美容に興味あるとの回答が得られました。(2021年1月調査)

しかし、いざ始めてみようと思っても、

「情報の探し方がわからない」

「何から始めたらいいかわからない」

「初心者向けでない情報が多い」

「女性向けのスキンケア情報が多くて、男性向けが見つからない」

など、調べても何をしたらいいかわからない方が多いのではないでしょうか?


今回は初めてスキンケアを始める男性に向けて、東京美容科学研究所の男性研究員がよくある質問に答えていきます。

女性向けの基礎化粧品使っても大丈夫?

使っていただいても問題ありません。
化粧品は本来ある皮膚生理に合わせて使用するため、そもそも男女の使い分けを考慮する必要がないのです。

しかし、男性用化粧品を避けた方が良い場合があります。

男性用化粧品を避けるべき理由

  • 化粧品による機能によって、肌が強い刺激を受けてしまう。(例:美白成分、テカリ防止成分、エイジングケア成分など)
  • 男性の皮膚がもつ機能が女性よりも強いことがあり、必要な皮脂まで洗い流してしまう洗浄力が強い製品が多い

よって、肌のコンディションに合ったものを選ぶ方がよいでしょう。
もしかしたら、家族やパートナーの使用している化粧品がヒントになるかもしれません。

自分の肌のコンディションがよく分かりません

ケアを始めるにあたって、気になる肌コンディション。今の肌の状態がわからないと、どんなケアをしたらいいかわからないですよね。

簡単な肌コンディションのチェック表を用意しましたので、チェック数が多いところは、その肌コンディションの傾向があります。
同じ点数だった場合は、複合的な肌コンディションです。

【肌コンディションチェック】

ダメージ肌

□ 肌に合わない化粧品が多く、使えるものを探すのが大変
□ 石けんで顔を洗えない
□ あせもができやすい
□ 通年乾燥がひどい

乾燥肌・敏感肌

□ 石けんで顔を洗うと、つっぱりが気になる
□ 化粧品でピリピリと刺激を感じる時がある。
□ 乾燥していない時期にも肌の乾燥を感じやすい。
□ 顔に粉がふきやすい。

普通肌

□ 石けんで顔を洗える(多少つっぱるが、時間が経てば解消する)
□ 冬場は乾燥を感じていても、夏場には乾燥を感じない
□ 一般的な化粧品を問題なく使用できる
□ 季節やストレスによって脂っぽくなったり、乾燥ぎみになったり、変化しやすい

脂性肌

□ 石けんで顔を洗える
□ 一般的な化粧品を問題なく使用できる
□ 顔のテカリが気になる
□ ニキビや吹き出物が気になる

肌コンディションにあったスキンケアはどうしたらいいですか?

どんな肌でも、弱酸性にすることが大事

どのような肌コンディションであっても、まずは皮脂を落としすぎないように洗顔し、肌を弱酸性にすることが大切です。

洗いすぎや、環境、季節やストレス等が原因で、肌の上の微生物や皮脂が少なくなった結果、肌を弱酸性に保てなくなり、肌荒れが起こります。

乾燥肌、敏感肌、ダメージ肌の方

肌が乾燥してると保湿優先と思われがちですが、まずはお肌を弱酸性の環境に整えることが大切です。
石けんで洗顔をして、酸性化粧水で環境を整えます。

石けん洗顔に抵抗があるような肌が弱った状態(ダメージ肌)でしたら、水で洗顔し、酸性化粧水で酸を補うことだけをおすすめします。

肌を健康な状態へもっていくことで、肌本来の皮脂分泌が正常に働き、改善されていきます。

脂性肌の方

脂性肌であっても、洗いすぎは禁物です。

石けん洗顔の後に酸性化粧水を利用して、お肌を弱酸性の環境に整え、常用菌の活動を抑えましょう。

普通肌の方

皮脂分泌量が適度で、肌の水分量は十分にある肌悩みが少ない肌質ですが、季節や体調によって変わりやすいため落ち着かないかと思います。

しかし日頃から洗いすぎないように石けん洗顔をし、酸性化粧水で環境を整えておきましょう。
そうすることによって、たとえ肌荒れが起こっても、肌質のブレ幅が狭くなります。

乾燥肌でも、脂性肌でも、コールドクリームでケア

一般的に、コールドクリームはメイク落としとして使用しますが、役割はそれだけではありません。
油は水には馴染みません、しかし油には馴染みます。その特性を活かし、脂性肌の場合でも、コールドクリームの油で余分な皮脂を落とすことができます。
「皮脂の多い肌に油をプラスするなんて!」と不安になると思いますが、コールドクリームは常在菌がエサにできない油のため、増殖することができず、安心してお使いいただけます。

また油によるマッサージは、お肌や顔の筋肉を柔らかくします。柔らかくして肌の新陳代謝を促進しながら、毛穴の詰まりを改善することができます。

ほかの使い方としては、コールドクリームの油が持つぬめりによって摩擦が軽減されるため、肌に負担をかけずに産毛を剃ることができます。
週に1回、コールドクリームを使って顔そりをすると、肌が程よく刺激され、肌の代謝を促します。

ちなみに、お肌のコンディションが悪くなる仕組みを説明しておくと以下のようになります。どうしてお肌を酸性に保つことが大事なのかがより深く理解できます。

【肌コンディション悪化の流れ】

悪化への第1段階: 健康な肌

肌表面には様々な微生物がおり、その微生物が皮脂を酵素によって分解し、食べています。この分解によって肌が弱酸性に保たれており、そして良い微生物が過ごしやすい環境が弱酸性なのです。

また肌が弱酸性になることで、菌やカビの繁殖を防ぎます。

すなわち肌の環境が崩れるとは、良い微生物が住みにくく、菌などの刺激を受けやすい環境なのです。

悪化への第2段階:肌の環境が崩れることにより、肌のバリア機能が低下し、刺激を受けやすくなる

洗いすぎや季節、環境、ストレスなど、原因は様々ですが、肌の上では良い微生物が少なくなり、悪い微生物、菌やカビの繁殖などで刺激を受けやすくなります。

悪化への第3段階:肌質によって現れる悪影響

・乾燥肌、敏感肌、ダメージ肌の方
皮脂分泌機能が低下し、皮脂を保持することができなくなります。

・脂性肌の方
刺激を防ごうと、より皮脂を多く分泌しようとする状態で、ベタつきが気になりはじめます。また常在菌のエサが増え、活動が活発になり、吹き出物やニキビが増えます。

・普通肌の方
ニキビや吹き出物ができたかと思うと、カサカサ乾燥したり、乾燥肌の状態や脂性肌の状態を繰り返します。

環境や季節、ストレスなど、生きていく上で避けられないものは必ずあります。
そのようなコントロールできないものは「変化を起こさせない」と考えるより、たとえブレても通常の肌環境にいつでも戻せるようにすることが大切と考えます。

肌環境を元に戻すには、まず酸性化粧品で酸を補うこと。
肌を弱酸性に戻すことが、良い微生物を保持し、増殖させ、肌の環境及び肌コンディションが良くなる秘訣なのです。

クマが気になるけど、どうしたらいい?

目のまわりは毛細血管が無数に存在し、皮膚組織が薄い場所です。
そのため、内外部から受けるストレス(摩擦、紫外線、睡眠不足、悩みごと等)によって毛細血管がとても壊れやすく、うっ血した状態=「クマ」になりやすい部位です。
したがって、お手入れ方法としては、血行促進が有用です。

一番お手軽な方法としては、蒸しタオルです。

やけどに注意して、少し熱めの蒸しタオルを目のまわりにあててください。
乾燥が気になる場合は、純油性のマージクリームで軽くマッサージして油分で保護しながら蒸しタオルをあてることをおすすめします。
蒸気や熱が刺激にならないよう、皮膚の薄い手首の裏で温度を確認してから行ってください。

ゼノアではメイク落とし時に、コールドマッサージと蒸しタオルを推奨しており、これはクマにも有効で、男性にもおすすめの方法です。

コールドクリームやマッサージクリームを使用してマッサージをし、蒸しタオルでお顔全体をよく蒸らしてみてください。
マッサージ+蒸しタオルのダブルの効果で、血流がよくなります。

日焼け止めはいつ、どこをどうやって塗るの?

日焼け止めの選び方

日焼け止めには大きく分けて2つ種類があり、「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」をつかった日焼け止めです。

一般的に市販されている日焼け止めには「紫外線吸収剤」が使われており、紫外線に当たると肌の表面で化学反応がおこり、その反応が肌にダメージを与えます。

紫外線散乱剤は、紫外線による化学反応を起こすことなく紫外線を反射、散乱してはじいてくれるため、肌に負担をかけません。

また、SPFが高すぎると肌への負担が大きくなります。SPF10でも紫外線カット率は80%以上ありますので、男性の場合は日常生活でSPF5〜10ぐらいあれば十分に紫外線をカットできます。

  • 紫外線吸収剤を使用した日焼け止めは避ける。
  • 紫外線散乱剤を使用した日焼け止めを選ぶ。
  • SPF10ぐらいの数値を選ぶ。
日焼け止めについて、更に詳しく書いた記事がございますので、こちらも御覧ください。
日焼け止め成分の違い「紫外線氾濫剤」vs「紫外線吸収剤」
味方が敵に?!刺激に注意、シミ対策

日焼け止めは、外出前に、夏場などは露出している腕回りや首まわりに使えます。
顔に塗る場合は酸性化粧水でお肌整えて、クリームをのせた後に塗ると、より効果的です。

散乱剤配合のクリームは、刷り込むように利用するとよれたりして塗りムラができてしまうので、面倒でも丁寧に伸ばすように、のせていくような付け方をしましょう。

まとめ

いかがでしたか?「肌ケアって、やることがいっぱい…」など気が重くなってませんか?
もちろん初めてのことですから、ハードル高く感じてしまうかもしれません。

そもそも男性も女性も、肌の役割や機能は皆同じです。

東京美容科学研究所の製品は「男性用」「女性用」と分けず、誰でもお使いいただける製品なので、初めての方だからこそ、取り入れやすい非常にシンプルな化粧品です。

まずは酸性化粧品から使い始めるなど、ひとつずつ自分のできることから始めてみましょう。

肌はケアした分、ちゃんと応えてくれるはずです!
少しずつ、欲張らず、着実に続けていきましょう。

もしわからないことや気になることがあれば当研究所までにお気軽にお問い合わせください→ お問い合わせ

関連商品

関連記事